Wunderkammer ** 司書の読書ブログ **

神戸で「なごやか読書会」を主催している羽の個人ブログです。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『北京の秋』

ユーモアあふれる奇想小説。差別的な発言をわきにおけば、登場人物への同情とくすっと笑いが止まらない。 北京の秋 作者:ボリス・ヴィアン 河出書房新社 Amazon ヴィアンは登場人物たちにいやがらせばかりする。 冒頭、ある男が会社行きのバス停で待っている…

『物語のカギ』

読書は好き。だけど、ストーリーを追うだけではもう楽しめない。 もしくは、どう解釈すればよいのかわからない物語がある。 もしくは、物語をすらりと読み解けない。 具体的にどういう点に注意を払って読めばいいのか知りたい。 そんなひとは手を挙げてほし…

『イスタンブールで青に溺れる』

カルト宗教を信仰する母に肉体的暴力を受けて育ち、学校ではいじめられ、京大院を卒業し、40歳で自閉スペクトラム症とADHDと診断されるという、異色の過去をもつ著者。 イスタンブールで青に溺れる 発達障害者の世界周航記 (文春e-book) 作者:横道 誠 文藝春…