Wunderkammer ** 司書の読書ブログ **

神戸で「なごやか読書会」を主催している羽の個人ブログです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

『ウイルスの世紀』

二〇世紀後半以降、続々と出現したウイルスの話。『ウイルスの意味論-生命の定義を超えた存在』同様、読みやすかった。 もっとも危険なウイルスのほとんどが、動物からの感染だという。ウイルスの自然宿主である野生動物の生活環境に、人間が自然破壊(農業…

『ノマド-漂流する高齢労働者たち』

日本で「ノマド」と聞くと、オフィスではなくカフェやレンタルスペースで働く人をイメージするかもしれない。だが、本来の「ノマド(Nomad)」の意味は、「遊牧民」や「放浪者」。本書に登場する「ノマド」は、文字通り、「放浪する人々」を指す。 人々が路…

『ここにしかない大学 APU学長日記』

在留資格が「留学」である学生が半数を占める大学、APU。 実はわたし、昨年の春にAPUに行き、キャンパスをこの目で見ました。大学の周りは山以外なーんにもなく、四年間集中して学べそうな環境でした。 『ここにしかない大学 APU学長日記』の中で、出口学長…

『関西文系散歩』

暇さえあれば、本を探している。 気づけば、某アプリで管理している読みたい本は、10年間で2000冊を超えた。今後も200冊/年のペースで増え続けるとしたら、この先、全て読み切れる可能性は低い。なのに読みたい本は確実に増えていく。 なんといっても、今は…

『専門図書館探訪』

今回紹介するのは、日本の専門図書館に特化した本、その名も『[https://amzn.to/2WiwDjT:title=専門図書館探訪]』です。 日本では1900年代に、多くの専門図書館が生まれました。 公立図書館と違い、特定の分野の図書を集めている専門図書館。研究などで、専…

『追跡!辺境微生物』

新型コロナウイルスが巷を賑わせ、皆がウイルスの本を読む中、細菌についての本を読んだ。 追跡!辺境微生物ー砂漠・温泉から北極・南極まで 作者:中井 亮佑 築地書館 Amazon ウイルスは、宿主である細胞を持つ生物に寄与しないと増えることができない。だが…